クロスバイクとは

オフロード用の自転車であるマウンテンバイクのパーツをベースに、整地走行向きに仕立てたもの。
基本的に、軽量で強度のあるフレームと、前傾姿勢が辛いと感じさせないフラットバーハンドルを使用、タイヤの太さが25mm-38mm程度の、路面からの衝撃を十分に吸収でき、耐パンク性能を確保した幾分太目のタイヤを装備した自転車をクロスバイクと呼ぶ。また、フロントフォークにサスペンション機構が組み込まれているものも多い。狭義ではMTBの駆動系(ブレーキ、変速機、クランク、スプロケット等)に26インチか700Cサイズのタイヤを組みあわせてより整地走行に適応させた車種といえる。しかし競技に使用されるわけではないため、国際ルールによる車両規定はない。

使用用途は幅広く、ポタリング・ファンライド指向のサイクリストなどに人気があるカテゴリである。またMTBのコンポーネントを搭載した車種は、非力な者でも軽いギア比を使用出来る事で、峠道などの舗装された坂道の走行を楽に、もしくは速く走れる場合が多い。この点は長距離を走る場合、峠道などの山間部を走ることを余儀無くされる日本のような地形では強みとなり、実際1日に峠道を含む100~200kmを走るようなロングライドにクロスバイクを使用している者もいる。初心者が自転車の楽しさを体感する事に最も適した車種と考えられる。
フレーム設計ではオンロードに向けた、シティサイクル程度の太さのタイヤが履け、適度な強度と軽めのフレームとしている。現在ではクロスバイク専用設計の駆動系部品やフレームを各社開発している。

これと似た車種で、ロードバイクにフラットバーハンドルを取り付けたものでフラットバーロードと呼ばれるカテゴリもあり、フラットバーハンドルを組み込むことを前提とした専用設計のフレームを使用したモデルも存在する。スピードバイク、メッセンジャーバイクなどと呼称されることもあり、これらも広義にはクロスバイクの一種と見なされることもある。
ちなみにシクロクロス競技で使われる自転車をシクロクロスバイクと呼び、名前が似ているため混同されることがあるが、クロスバイクとは違うものである。

マウンテンバイクとは

1970年代後半にアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ郊外のマリン郡で、ヒッピー達が急勾配の山をビーチクルーザーや実用車など、太いタイヤの履ける自転車で下ってタイムを競った遊びが始まりといわれている。同時期に北カリフォルニアでも同じ遊びが発生していたが、一般的にマリン郡がマウンテンバイク発祥の地と認識されるのは、マリン郡のマウント・タム(タマルパイアス山)で行われていた当時最大のレースによるところが大きい。

初期の改造ビーチクルーザーは必ずしも完成度は高くなく、あまりの重さのために山に登る時は坂を押して歩き、下り坂を下って遊んだが、それでも車輪がゆがんだり外れたりするものであり、その新しい乗り物の呼び名も「クランカー(ガラクタ)」「バルーナー」「ボマー」と様々な名で呼んでいたらしい。そして遊んでいるうちに如何に早く未舗装の山道の坂を下るかという競技らしきものになった。自転車の強度が劣るために山を降りるたびにヘッド部やハブのグリースが焼けて燃え、その都度詰め替え(リパック)なくてはならなかったため、この競技(というより「遊び」に近い)は当初「リパック (Repack) 」とも呼ばれていたらしい。ともかくも地域の自転車好きには新しい自転車の遊びとして浸透していった。しかし使用する自転車の強度は耐え得るものとは言いがたく、いろいろと不都合が生じたらしい。激しい山道の使用に耐えるために彼らはジャンク屋などから頑丈なフレーム、例えば第二次世界大戦前に作られたシュウィン社のビーチクルーザー「エクセルシオール」のような頑丈なもの、を探し出し、それに急降下にも確実に操作を行えるよう制動力の強いオートバイ用のドラムブレーキハブなどを用い、また山を登るためにツーリング用自転車であるランドナーのトリプルクランクや変速機を装備していた。

このような遊びはやがて本格的にロードレースをしている選手にまで魅了させる事になり、その中に後にマウンテンバイクの創始者の一人であるゲイリー・フィッシャー、トム・リッチー、ジョー・ブリーズなどがいた。彼らがクランカーを知るようになった経緯として、ラークスパー・キャニオン・ギャング(Larkspur Canyon Gang)と呼ばれるヒッピー集団の存在が挙げられる。このヒッピーたちが単なる楽しみとしてギアを受けたクルーザーに乗っていたが、後にマウンテンバイクの始祖となる彼らはこの集団に少なからず影響を受けたらしい。またモロー・ダート・クラブ(Morrow Dirt Club)と呼ばれるヒッピー集団が地元のシクロクロス競技にギアつき改造クルーザーで参戦した際にも触発を受けたらしい。

自転車としてマウンテンバイクが果たした役割は大きい。例えば発展途上国ではそれまでのロードスター型自転車のタイヤ規格(26インチWO)に代わってマウンテンバイクの規格(26インチHE)が普及しつつあり、マウンテンバイクの車体自体も浸透しつつある。また先進国では、かつてロードスター型自転車に求められた用途にマウンテンバイクが用いられている。このほか技術的にもマウンテンバイク競技で培われた技術がロードバイクに転用され、自転車競技に新たな刺激を与えたものは多い。

ロードレーサーとは

舗装路での高速走行に特化した自転車である。主にロードレースでの使用を通じて発達してきた。高速走行性能を最優先に設計され、どろよけやスタンドなど走ることに不要な部品は基本的に装備しない。幅の細い高圧タイヤを履き、走行抵抗の減少を図っている。ドロップハンドルと呼ばれる特徴的な形状のハンドルをもつ。部品、素材の進歩が著しく自転車の中で最も軽量化が進んでいる。
日本にはロードレーサーという名前で定着し、自転車歴の長いユーザーを中心に現在もこう呼ばれる。従来競技志向のユーザーが大多数だったが1990年代後半からその楽しみ方が多様化し、通勤・通学や自転車旅行に用いるなど非競技志向のユーザーが増加。レースを意識しない「コンフォート」と称される車体も増え、それらを含む総称として、ロードバイクの呼称も一般的となった。

電動アシスト自転車とは

自転車と原動機付自転車との中間的な車両で、ペダルを踏む力や回転数などをセンサーで検出し、搭載しているモーターによりペダルを踏む力を低減させる。1993年にヤマハ発動機が発売した「電動ハイブリッド自転車・PAS(Power Assist System、パス)」が世界初とされる。 欧米では主にPedelecと呼ばれており、各国で独自の基準が定められている。最高速度が25km/h、カナダでは32km/h。アメリカでは32km/hとなっている。

電源は廉価品ではニッケル水素電池(Ni-MH)、高級品ではリチウムイオン二次電池(Li-ion)が採用されることが多い。機種によっては回生ブレーキを備え、減速時にはモーターを発電機にしてバッテリーの充電を行う。
モーターはボトムブラケット付近に搭載してペダルと共にチェーンを駆動するものの他、前輪や後輪にハブモーターを組み込むものがある。
車体形状は軽快車やシティサイクルが一般的だが、折り畳み自転車やクロスバイクも登場している。モーター無しと比較した場合、8kg程の重量増となっている。
特殊な用途では、競輪において先頭誘導を行うトラックレーサーも存在する。公道用ではない為に法律上の制約は無く、時速60kmまで補助が行われる。